デュオー青と緑

紙と鉛筆の仕事に専念し始めてから、アイボリーやクリーム
など試行しながら少しずつ色を使う中で、1995年頃から選び
取ったものは青であり緑でした。それは無彩色から違和感無
く移行でき、かつ感情的なものや生命や肉体などを容易には
想起させない、つまり人間的な主張から隔たって沈静化させ
覚醒させるものだったからです。
私の興味は画面の厳格な組み立て、エネルギーの明滅する表
面、そして空虚に向けられてきましたし、自身を色彩画家で
あるとは思っていません。しかしそれでも人間が色と呼ぶも
のを認識するということ、そしてその価値はすべて同じはず
ですが、それぞれの色の特性が人間に作用する不思議な力を
否定することはできません。
私にとって色は、途上にあるかのごとく常に移ろうものです
が、今回の個展では、ひとつの構造ごとに青と緑、ふたつの
色彩の作品を並置致します。


二木 直巳
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