GALERIE ANDO infomation index / exhibitions / artists / shopping / map / information
工藤 礼二郎 展のお知らせ


ギャラリエ アンドウの新春第一回目の企画展は

『工藤 礼二郎 展』です。

いくえにも重ねられた様々な色彩がそれぞれの性格を失い、

深い闇の中で微かな光として立ち現れる瞬間、

それは画面の内部に生成されたものなのか?

あるいは外部からもたらされたものなのか?

それとも観る者の幻視にすぎないのか?

観る行為を緩やかに喚起しながら、観者を寡黙な精神世界へ誘います。

約2mの作品1点を中心に新作を展示します。

是非お越し下さいませ。







******************************************


 


玉川台図書館 彫刻家 『岡崎和郎』作品展

2011年7月27日 〜 2012年3月31日




■ 開催時間 玉川台図書館の開館時間内 開館時間=午前9時〜午後7時
       (祝日は午前9時〜午後5時まで)

■ 開催場所 玉川台図書館内
       東京都世田谷区玉川台1-6-15
       玉川台区民センター3階
       TEL.03-3709-4164

■ 休館日  月曜日(祝日等と重なる場合は翌日)、年末年始、館内整理日、特別整理期間

■ 参加費 無料



岡崎和郎の「心」に触れて

空閑俊憲

岡崎和郎は1930年に岡山に生まれた。今年81歳になる彫刻家である。かれは半世紀以上かけてオブジェだけをひたすら作りつづけてきた。しかし、彫刻家と言っても、かれは彫ったり削ったりしない。魔法を使っているわけでもない。ではオブジェ作家と言うべきだろうが、今日ではそのカテゴリーが広がり、曖昧で陳腐な流行語になりきっている。オブジェが芸術として、もしくは反芸術として美術史上に初めてその位置を顕したのは前世紀にヨーロッパで起きたダダやシュールレアリスム運動のなかであった。それ以前はむろん言語としてのオブジェはあり、<オブジェ objet とは、いうまでもなくシュジェ sujet に対するものであって、用いられる場合にしたがって、客体であり、物体であり、また日常の観念における単なる物にほかならないのである。……こころみにラルス辞典を参照して見ると、「オブジェ」とは「前方に投げ出されたもの」というラテン語から出た言葉であり、「われわれの目に映るすべてのもの、それぞれの感覚に作用するもの」と定義されている。>(瀧口修造著「近代芸術」美術出版社発行、138頁–140頁、物体の位置より)。つまり、物体、客体、投げ出された物という意味合いで使われていた。それまでは物たちはある特殊な芸術思想によって取り上げられてはいなかったのである。精神分析医、フロイドによる夢分析など新たな再認識を迎え、オブジェが既成芸術に対してはじめて主張し始めたのである。

 この「心 – 天を指差す」と題された作品は、その語の起源、象形文字から生まれている。東洋学者、白川静の古代漢字研究はよく知られているが、岡崎和郎が取り上げた「心」は博士の字典にある中国の殷時代から周時代にかけての金文(きんぶん)のなかに見いだされる。金とは青銅を意味し、青銅器に刻まれたり、鋳込まれた文字で、その象形文字の字体が有機的な理由は心臓のかたちに由来している。

 物と言葉といえば、1975年の私の個展のために序を飾ってくださった詩人、瀧口修造の詩をここに紹介しておきたい。

 ことば

空閑俊憲に

 あいだの人間。

 物がことばになるとき、

 ことばが物になるとき...

 自分の鋏のしたの人生。

瀧口修造

物がことばになったのが象形文字、ことばが物になったのが岡崎和郎の「心」である。今年の四月末に御殿場の富士山樹空の森に設置された岡崎による鉄のモニュメント「富士見考」(富士見定規)は溶岩を庭石にあつらえた芝庭園に立っているが、そのなかに球体の御影石がひとつころがっている。かれによると、実はその石には心という象形文字が刻まれているというのだが、つるっとした灰色の球体にはどこから眺めてもその形跡はない。異次元へ消えてしまったか。いや、そうではないらしい。その部分は地中に埋まっているそうだ。富士山麓には新興宗教のグループが盛んなために、地元の役人が心の象形文字が彫られている石を見て住民への奇妙な影響を恐れ、作者の当初の計画に反対した。それを聞いて岡崎和郎は苦笑した。かれはその石を逆さまにし、「心」の部分を地中に沈めたのである。「心 – 天を指差す」も逆さになった象形文字である。逆さになったことで、それはちょうど天を指差す指のように見えるオブジェに生まれかわった。下に置かれた鏡を覗くともとに還った文字が映っているが、それは地を指差す指のようにも見える。

 作者のオブジェ思想のひとつに<Giveaways>と呼ばれている人へ贈物をするという考え方がある。オブジェに触れ、それを手渡す、日本伝統の茶道にもその精神は通じているが、岡崎ギヴアウェイズはもっと気軽に一期一会ではなく一期一笑として、この「心」の作品では一語一笑の所作を受取人と交わしているのである。

昨年、鎌倉の近代美術館で回廊展を開催した彫刻家、岡崎和郎の作品を平成24年3月までの長期間にわたり、一点づつ展示していく展覧会です。思わぬ場所で、思いもよらない作品に出会ったときの気持ちを大切にしてほしいと計画されました。


 世田谷区立玉川台図書館は小さな地域の図書館ですが、世田谷美術館に近いという地域の特性を活かして、世田谷美術館の展覧会カタログなど出版物を集めて貸し出しています。当館ではこの地域特性に関連した何か企画ができないか模索していたところ、彫刻家、岡崎和郎氏の、思いがけない場所で気軽に作品を見てもらえる場所に作品を展示したいというご希望と合致し、図書館での展示となりました。






 
about  GALERIE ANDO

当画廊の企画展は、普遍的な質の高さにこだわって作家、作品を選んでおりますが、どうしても日本人ならではの繊細で緻密な作品が多くなってしまい、ホームページではなかなか伝えきれないのがとても残念です. 小さなスペースですが是非!画廊にお越し頂き、直接ご覧戴きたいと思います。    
 
ギャラリエ アンドウ 安藤 のり子

 ■ギャラリエ アンドウ

 ■〒150-0046  
  東京都渋谷区松濤1-26-23

 ■Tel : 03-5454-2015  
 ■ Fax : 03-5454-2016
 ■http://www.ando-tokyo.jp  
 ■e-mail : info@ando-tokyo.jp
 ■